なんとなく体がだるい・イライラするといった体の不調が続いていたらそれは自律神経が乱れているサインかもしれません。
エアコンで夏は体を冷やし、冬は室内と外気温の差が大きくて部屋の中で汗ばんだり、現代人は自律神経が乱れています。するとお体の免疫力は落ちてしまうのです。
快適過ごすためにも、自律神経の乱れを整えると自己免疫力も活性されます。自律神経の乱れを整えて繰り返さないために自分で防いでましょう。
自律神経の乱れで起こる症状
痛み
- 夜中に起こる眠れない痛み
- 繰り返して起こる頭痛
- 雨の日や季節の変わり目に起こる痛み
- ぎっくり腰になりそう・繰り返すぎっくり腰
- 肩・頚・腰・膝など痛い
- 頭痛
睡眠が満足でない
- 朝起きられない
- 眠れない
- 眠りが浅い
- 途中で目が覚める
精神的な症状
- イライラする。理由がなくても家族や身近な人に当たってしまう
- 気持ちが落ち着かない
- 突然胸がドキドキして苦しくなる
胃腸の症状
- 胃がもたれる
- お腹がすかないのに食欲はあり、食べてしまう
- 便秘が続く
- ガスがたまる
- 便秘なのに緩くなったりする
- すっきり便が出ない
自律神経の乱れや慢性的な痛みや症状は季節の変わり目に体調を崩しやすく、冷えて痛み、凝りやしびれとなって現れます。
鍼とお灸が役に立つはずです。
自律神経乱れの原因
本来人間は自律神経を自力で調整しています。が、冒頭で触れたようにエアコンで温度変化が激しい時期や朝晩の気温差が大きい時期など、急激に季節が変わるような気候で乱れます。
自律神経が乱れやすい時期
季節の変わり目は日によって気温や気圧が変わりやすくなりますが、そのような時期は、自律神経が乱れやすくなるため注意が必要です。気温や気圧の変化に対応するため、自律神経は身体の機能を整えようと働きます。
その時、一時的に自律神経のバランスが崩れて発汗やほてり、のぼせなどの症状がみられやすくなります。
ストレスで自律神経は乱れる
ストレスは自律神経が乱れる大きな原因の一つとされています。例えば、緊張してトイレが近くなったり、心臓がドキドキしたり、汗をかいたりといった状態は、緊張というストレスを感じて自律神経が活発に働いた結果によるものです。適度なストレスは緊張感を上げ集中力を高める良い効果が期待できますが、感じるストレスが多すぎると不安や悩みが大きくなり、自律神経が乱れやすくなるのです。
自律神経は不規則な生活で乱れる
不規則な生活も、自律神経が乱れる原因となります。私たちの身体は一定のリズムをもって生活しており、それに合わせて自律神経が働くことで常に健康的な状態を保っているからです。起きているときには主に交感神経、寝ている時には副交感神経が働き、1日のリズムを作っています。しかし、夜更かしや昼夜逆転の生活など不規則な生活を続けていると、身体のリズムが崩れて交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかなくなります。
偏った食生活は自律神経を乱す
偏った食生活により、ビタミンやミネラルなどの身体の機能を調整する栄養素が不足すると自律神経が乱れやすくなります。また、偏った食生活で腸内環境が悪化することも、自律神経の乱れの原因の一つです。
病気が原因で自律神経の乱れも併発
自律神経の乱れと同様な症状がみられる疾患として、最近では女性だけでなく男性にも見られる更年期障害や、バセドウ病などの甲状腺機能亢進(こうしん)症や甲状腺機能低下症などが挙げられます。これらの疾患では、自律神経の乱れと同様、動悸(どうき)、イライラ、発汗、だるさなどの症状がみられます。また、高血圧症の方でも、頭痛やめまいなどの症状が起こることもあります。このように、自律神経の乱れによる症状は疾患によるものもあるため、自律神経以外に原因がないか、しっかり調べることも大切です。
ホルモンバランスの変化と自律神経の乱れ
女性の場合、年齢に応じて訪れるホルモンバランスの変化によって自律神経の乱れが生じやすくなります。なぜなら、女性の身体はエストロゲンという女性ホルモンが働いており、健康的な状態を保つ作用を担っているからです。しかし、閉経を迎える時期となる更年期に差し掛かる40代から徐々にエストロゲンの分泌が減少し、ホルモンのバランスが崩れてしまうことがあります。
自律神経を調整する様々な方法
さて、あなたは自力で自律神経の調整・順応ができていますか?
ここまでお話ししてきた自律神経の乱れは、ちょっとした改善で整えることもできます。簡単にできる方法をいくつか紹介しますので、できることから実践してみましょう。
どんなときに症状が起こりやすいか記録する
だるい、イライラするといった症状がみられた時の状況を記録しておくことで、どんな時に症状が起こりやすいのかが把握でき、状況にあった対処法を見つけやすくなります。
リラックスできる服を着る
服装を調整することで、自律神経の過剰な働きを押さえることができ、自律神経のコントロールを助けることができます。着ていると窮屈な服装は、ストレスの原因になるため、家で過ごすときは、リラックスできる服装で過ごすことも大切です。
暑さ対策・汗対策のためのグッズを持ち歩く
手持ち扇風機や冷感タオルなどの暑さ対策グッズを活用することで急な体温上昇を上手にコントロールし、熱中症を防ぐと共に自律神経を整えることにつながります。汗対策グッズを持ち歩けば、急な発汗に対するストレスがなくなり、自律神経の乱れの原因を取り除くことができます。
食事のメニューに気を付ける
朝・昼・晩と3食、規則正しい食生活を心がけましょう。ビタミンやミネラルの不足を防ぎ自律神経を整えてくれます。また、大豆に含まれる大豆イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと同様の作用があります。大豆を積極的にとることは、自律神経を整え、更年期にみられやすいホットフラッシュ(更年期障害による、ほてり、のぼせのような症状)の予防にもなります。
また、ハーブティーを飲むことも自律神経を安定させる効果があります。さまざまな種類があるため、好みのハーブティーを選ぶとよいでしょう。飲むタイミングを寝る前にすると、よりリラックスでき良質な睡眠をとることができます。
自律神経を整えるツボ
ツボ押しマッサージをすると身体の血流が良くなって、副交感神経の働きが高まります。マッサージによるリラックスが、自律神経を整えることにつながります。
後頭部、首の付け根、生え際あたりから頭蓋骨(ずがいこつ)のへりにかけて、「天柱」「風池」「完骨」のあたりを親指で押してあげるのが効果的です。
自律神経を整える簡単マッサージ
加えて、仰向けに寝っ転がり、お尻にある仙骨をテニスボールなどでゴリゴリマッサージしてみてみましょう。自律神経が乱れている人は痛いはずです。
もっと簡単な方法として仙骨シャワーマッサージがあります。
お風呂に入ったときに、仙骨部分にシャワーを当ててください。1~2分シャワーの水圧でマッサージしていると体全体が温かくなりますよ。お風呂上がりに皮膚が乾燥しないよう、乳液やクリームで保湿を忘れずに。
痛みがなくなるまで、続けてみてください。
自律神経の緊張をほぐす適度な運動
適度な運動は身体の血流を良くするだけでなく、気分転換にもなり、ストレス発散にもつながります。
毎日の散歩やウォーキングなどの定期的な運動は、生活のリズムができるため、自律神経を整えることにとても効果的です。「軽く汗ばむ位のペース」で「公園や遊歩道」「知らない町」を歩くなどはさらに気分転換になります。
ストレッチやヨガは自律神経を整えてくれます。自宅で時間を設定して行うなど、自分のペースで実践しやすいため、ぜひ取り入れてみましょう。
自律神経を整えるにはまず、心地よくリラックスできるものを
心地よい音楽は、リラックス効果があり自律神経を整えることにつながります。また、音楽以外でも趣味が読書であれば集中して読める時間をとりましょう。
他には、40℃前後のぬるま湯にゆっくりつかるなどもリラックスできます。ぼーっと汗が流れることだけを感じるのは、シンプルですが落ち着きます。
自分が心地よくてリラックスできることを選んでください。1日1回でも行うことで自律神経の安定をもたらします。
ストレスと上手に付き合って自律神経を整えよう
自律神経の不調は、多くの人が抱える悩みの一つで、更年期障害の症状にも当てはまる身近な症状です。一方、健康的な生活習慣を送り上手にコントロールすることで自律神経を整えることもできるのです。まずは自分の生活習慣を振り返り、乱れる原因を探ってみましょう。そして、生活リズムを整え、ストレスをコントロールするなど、自律神経の整え方を身に付け、健康的な生活を送りましょう。
監修:小林弘幸
自律神経の失調になりやすい人の「ある習慣」
睡眠の取り方次第では、自律神経が乱れやすい原因になります。今回は睡眠に関連するなりやすい原因をチェックしてみましょう。
夜中に目が覚めてしまって、朝の目覚めが悪いなんてことがあったら、他の対処法を試してみましょう。
就寝時間や睡眠時間も大切で特に夜10時~深夜2時は睡眠のゴールデンタイムに眠りたいものです。
しかし、この時間帯にある習慣が身についていると自律神経が乱れやすくなります。こんな習慣がないかチェックしてみましょう。
季節と関係なく自律神経に悪影響なもの
夜中に目が覚めてしまって、朝の目覚めが悪い状態を何日か繰り返している現代人は多いと思うこと「夜間のスマホ」です。
日頃、寝る前にスマホを見ていたり、気づいたらスマホ片手に寝落ちしていることが有ったら要注意です。季節と関係通年通年やってしまっている人が多いかもしれません。
この習慣は、かなり自律神経に悪影響を及ぼしています。
自律神経と睡眠
夜中にスマホの明かりを浴びてしまうことで、眼からブルーライトを取り込んでしまい、副交感神経が眠りに入る支度をしてたのを妨げてしまうといわれています。不眠や夜中に目が覚めてしまう原因です。
おまけに概日リズム(体内時計)を妨げてしまうため悪影響を及ぼします。特に寝床でスマホをみて寝落ちする行為には注意しましょう。
ブルーライト研究会が「睡眠への影響」を述べています。
生物はみな、効率よく生命を維持するための体内時計を持っています。ヒトの場合、網膜に到達する光の量や食事のタイミングなどによって体内時計がコントロールされており、日の出とともに目覚めて活発に活動し、日が沈むと仕事をやめて脳と身体を休めるというのが、太古の昔から獲得してきた効率よく生きるため、健康を維持するためのリズムです。
夜も明るい環境や、夜遅くまでパソコンなどのLEDディスプレイでブルーライトを浴びる生活は、サーカディアンリズムを乱れさせ、自律神経系や内分泌系、免疫系にも悪影響を及ぼします。寝付きが悪い、眠りが浅いといった「睡眠の質を低下」も、そのひとつでしょう。しかし、サーカディアンリズムの乱れをリセットしたりするために重要なのも、ブルーライトです。
網膜が強いブルーライトの刺激を受けると、脳は「朝だ」と判断し、メラトニンという睡眠を司るホルモンの分泌が抑制され覚醒し、ブルーライトの量が減少すると「夜だ」と判断して、メラトニンの分泌が活発になります。時差ボケの解消には朝の光を浴びるといいといわれるのは、ブルーライトを多く含む朝の太陽の光でサーカディアンリズムがリセットされるから。
また、白内障患者が睡眠障害を伴うことが多いのは、水晶体が濁ってしまい、ブルーライトの透過率が低下して、メラトニンの分泌が十分に抑制されなくなるのが大きな要因のひとつと考えられています。
院長元 ブルーライト研究会 http://blue-light.biz/
自律神経の失調になりやすい人はこれを変えるだけでリセット!
サーカディアンリズムとは概日リズムのことで、体内時計のことを言います。体内時計は24時間刻みではないことから、少しずつ日毎にずれていくため、切り替えが必要になると言われます。
時間と共にブルーライトの量が減少すると「夜だ」と判断して、メラトニンの分泌が活発になって眠くなるのです。
朝日を浴びることが大切なのですが、雨の日が続いたり、お仕事の関係で毎日朝日を浴びられない人もいらっしゃることでしょう。
「目覚めるときに朝日の代わりにブルーライトを浴びる」ことで、この切り替えが出来ると覚えておけば無理なく概日リズム(体内時計)をリセットする助けになりそうです。
できる限り、朝日を浴びることて自律神経は整い快適に働きます。早寝早起きが一番効果的なのです。
積極的に自律神経と整えるためには
ここまでは、自律神経の乱れを自力で整える方法などを説明してきましたが、意識でコントロールができないのが自律神経。自律神経が乱れ始めると「方法はわかったけれどできない」「辛い症状が様々あって体がいうことをきかない」ものです。体は恒常性があり、元に戻ろうとする性質があるからです。
そんな場合は、鍼灸で積極的に自律神経を整えていきましょう。
鍼灸は自律神経を整えることが可能です。より積極的に自律神経の調整に向いている「盤龍刺」を行う方法があります。この「盤龍刺」を用いて自律神経の乱れを整えリセットしていきますので、体の恒常性が良い方に向いていきます。