気候や生活環境で「ストレス」が貯まっていませんか。
特に外に出られないため起こるストレスの解消法を2回に分けてお伝えします。
ストレスとホルモン
脳がストレスを感じると、副腎からコルチゾールというストレスホルモンが分泌されます。血液中のコルチゾール濃度が上がると、体が厳戒態勢に入り、心拍数が上がったりわずかな物音にも敏感になったりと、さまざまな反応が引き起こされるのです。
コルチゾールは通常、ストレスがかかると一時的に増加し、ストレッサーが除かれるとすぐに減少します。
しかし、いつまでもストレスが解消されず、精神的・身体的につらい状態に陥ってしまうと慢性的なストレスがさらなるストレスを呼び、悪循環を生んでしまいます。
ストレスに悩まされている人は、この悪循環を断ち切らなければいけません。問題は分泌されっ放しのコルチゾールです。では、抑制されにくくなってしまったコルチゾールを、どうやって減らせばよいのでしょう。
運動が有効
運動すると体に負荷がかかり、ほかのストレスがかかったときと同じようにコルチゾールが分泌されます。しかし、運動が終わると、分泌量は正常に減少します。つまり、コルチゾールの「分泌→減少」の正しいサイクルを、運動によって取り戻すことができるのです。
さらに、定期的な運動を続けると、コルチゾールの分泌量そのものが徐々に減っていきます。それによって、運動以外のストレスにも体が過剰反応しなくなるのです。
まだある運動の効果
運動の効果はそれだけではありません。
筋肉中には「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンが存在します。
この物質は、ストレスに関わると考えられているキヌレニンという物質を無害化してくれるもの。さらにセロトニンは、興奮の要因となるノルアドレナリンやドーパミンの作用を和らげ、不安を解消し、ポジティブな気分をもたらしてくれる効果もあります。
セロトニンを増やすには
セロトニンを増やすには、ダンスやジョギングなどのリズム運動、光を浴びることなどが有効です。
研究によると、運動後は、運動前に比べて、尿中セロトニン量が増加し、被験者の気分もよくなることがわかっているのだそう。また、セロトニンは筋肉中の物質ですから、筋肉トレーニングでも増強できると考えられます。
運動方法
コルチゾールの分泌を抑えるためには、短時間にきつめの運動を数回繰り返すのが効果的です。
一方のセロトニンを増やすには筋トレやリズム運動が効果的です。コルチゾールを抑える運動と合わせて行えば一石二鳥です。
2つのメカニズムに加え、激しい運動で心拍数が上がることに慣れておくと、不安や緊張で上がる心拍数に体が過剰反応しなくなります。「ドキドキする=運動後のように気分が爽快になる」と体が覚えるのです。そのためにも、負荷をかけることは重要。短時間を数回、より負荷をかけて、継続的に。これを意識して運動してみましょう。
例えば
・ゆっくりと自重をかけたスクワットを8回×3セット
・姿勢をきれいに保ちながら、片足で立ってもう片方の足で柔らかいボールを転がすように股関節から回す
など組み合わせてみてはいかがでしょうか?
きつめの筋トレのあとに必要な事
超回復期をご存知でしょうか。筋肉を休ませる期間のことを言い、これが必要になります。毎日負荷をかけた筋トレをすると筋肉の疲労がたまり、良い筋肉に育ちません。筋肉に硬さがでて動かしにくくなったりします。より良い筋肉を作るために一週間のうち2~3日程負荷をかけた運動をしない日を作ってください。その日はストレッチをする日にしてゆったりと体を緩めましょう。
筋肉を育てるのに食べるといいものは?
また、食事もタンパク質を積極的に取っていくと筋肉は育ちます。タンパク質だからお肉と決めつけずに、お豆腐を含む大豆製品は胃もられなどがあっても食べられますね。チーズや乳製品は運動した後のおやつとしても手軽で量を調整できます。乳製品は、カルシウムやビタミンB1が含まれるので、ストレスのある時には積極的に取ることをお勧めします。
まとめ
そして、その運動を習慣化することが大切です。
椅子にじっと座っていても、ストレスは軽減されません。室内でできる運動はテレビを見ながらできます。コマーシャルの時だけでも重い腰を上げてみてはいかがでしょうか。