土用は、胃腸の調子が狂うのでいつもよい食べ過ぎたり、飲みすぎたりしてしまいがち。
気をつけたつもりが、食べ過ぎてしまったかもしれません。
元に戻していけばよいのですが、
戻せないとか
胃腸の調子を見過ごすとどうなるのかお伝えします。
【食べ過ぎ】【飲みすぎ】【胃のもたれ】そのまま放っておくとどうなるか
ついつい食べ過ぎ・飲み過ぎてしまうのが土用なのです。
水分代謝機能の低下につながって、胃の中に過剰の水分(薄い胃液)が貯留した(胃がポチャポチャと音をたてる胃内停水)状態や、空腹感を感じない、便は緩いのになぜか便秘になるなどの状態になります。
胃のもたれ、食べ過ぎ、飲み過ぎを放っておくと生じるもの①
体内の水液代謝が失調し、身体のある部位に停滞する ことによって発生する病証になります。
水分が停滞して、【湿(しつ)】が生じます。
そのまま放って進んでいくと身体に痰飲(粘稠なものを痰、清希なものを飲む)になります。
湿ができて、粘りが強くなりこれが、【痰】になるのです。
痰飲の症状
喉に絡んで咳払いする「痰」だけをいうのではありません。
東洋医学の考えでは、体のあちらこちらに【痰】は貯まると考えます。
◆食事もこってりしたものが好きで、家ではカップラーメン。外食が多く、牛丼、ラーメン、カレーなど。
缶コーヒーやアイスクリームもよく食べる。激辛が大好き。という人は偏頭痛や頭痛があり、肩の凝りも酷くなる症状がでた症例が報告されています。
https://www.philkampo.com/pdf/phil23/phil23-09.pdf
ここまで偏った食事の嗜好ではなくても、土用に食べ過ぎたり、飲み過ぎたりするとすぐに貯まってしまう物です。
胃腸の弱い人は土用でなくても日頃から形成していたりします。
この痰飲のせいで頭痛が起きたり、めまい、ふらつき動悸、神経質、ノイローゼ、息切れ、が起こることがあります。
痰飲は精神障害を招く場合もあり、胸苦しい、 不眠、多夢、憂うつ感、もうろうとするなどの症状とも関係が深いです。
痰飲(たんいん)は、不安神経症にも影響するやっかいな病理副産物です。
経絡に停滞すると痛みやしびれなどの症状を引き起こし、長期化するとこぶ状のしこりができることもあります。
進行する前に止めたい症状です。
胃のもたれ、食べ過ぎ、飲み過ぎを放っておくと生じるもの②
痰飲は粘調性がありますので、すぐに除くことができずにいると次第に熱を持っていきます。
これを湿熱といいます。
過食
辛いもの
甘いもの
脂っこいもの
肉のとりすぎ
お酒の飲みすぎなど美食
を続けると湿熱を招きやすくなります。
湿熱の症状
湿熱は、病理産物の一つです。溜めないことがなによりですが、貯まってしまうと様々症状として起こります。
・胃が痛む
・口内炎・歯肉炎になりやすい
・口臭や体臭が強め、口が苦い
・足がむくむ・浮腫みやすくなる
・身体や頭が重だるい
・太る
・顔が油っぽくなる
・舌の色は赤く黄色の苔が多くてネバネバしている
・生理の量が多く鮮血、生理前にお腹がある(灼熱感のような痛みや張り感)
・黄色のネバネバしたおりものが多い
・便がすっきりと出ない。流しても便器に便の跡がついている
・便が硬くなる(出なくなる)
・おならが多く出る
・便の匂いが臭い
肝臓および胆道系の炎症がおこり、胆汁の排泄障害・自律神経系の失調を伴ってきますので、注意が必要なのです。
イライラや女性の場合は帯下が黄色くなって匂いがきつくなったり、外陰部の掻痒感が出たりする肝胆湿熱になることもあります。
肝胆湿熱(かんたんしつねつ)
http://www.hal.msn.to/kankaisetu/kanpokai762.html
まとめ
土用は次の季節に体を慣らしていく期間なので、うまく付き合うことで一年中快適に過ごせるチャンスのはずが、迂闊に過ごしてしまうとこのように症状が変わっていってしまうのです。
このことを病の伝変(やまいのでんぺん)と言います。
次にどういう症状になるかが予測されるわけです。
*病の伝変は、季節や体質、既往歴や現病歴など鑑みます。
人によってイライラと湿熱が結びついてしまうと戻りにくくなるだけではなく、また次の症状に派生していきます。
(様々なパターンがあります)
肩こり、腰痛といった痛みが生じて、長引くことさえあります。
土用に食べる量を減らすなどで消化の働きに力を使うことを減らし胃腸を労わると、
その分の力で次の季節にカラダが順応しやすくなります。
だから、できるだけ土用の時期は平素よりも食べすぎ、飲み過ぎに気をつけたほうがよいわけです。