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「2026年夏の土用」脾の乱れがもたらす自律神経の揺らぎと、心を重くする「半うつ」の正体

土用は季節の変わり目、体調を崩しがちな上に、湿度が高い毎日が続いています。

2026年7月20日から始まる「夏の土用」。立秋前のこの18日間は、季節の変わり目として最も胃腸(脾胃)を労わるべき時期ですが、今年は例年とは異なる深刻な傾向が見られます。

後半にこの点についてまとめましたので、どうぞお読みください。

夏の土用イメージ

土用は年に4回きます!【 注意すべき土用の体調と過ごし方について】はコチラ

土用とは暦や、東洋医学の考え方と気をつけると良いこと。【土用の基本】はコチラ

目次

2026年夏の土用の期間

2026年の夏土用は 2025年7月20日(月) から 8月6日(水) までの約18日間の期間をいいます。

土用は節分、彼岸などと同じように季節の変わり目を表す特別な暦日で、雑節と呼ばれる暦のひとつです。
なぜ、土用の期間を取り上げているかというと、土用と体は密接に関係していて
土用は【体調管理の時期】で土用に【体調を崩しやすいタイプ】があるのです。

オススメしているケアは「食べ過ぎないこと」ですが、いつもよりも食べたくなって食べ過ぎてしまったり、胃腸の調子がくるってしまうことがこの時期に多くなります。

ここでは、夏の土用に気をつけると良いことを説明していきますので、なぜ「食べ過ぎがいけないか」や「土用の体調について」はこちらをお読みください。

2026年夏の土用の間日と丑の日

夏土用の間日は、7/21(火)7/28(火)7/29(水)8/2(日) です。どの日が間日に当たるかは季節の土用ごとに異なり、夏の土用は、卯辰申の日です。

2026年夏の土用の丑の日は、7月26日(日)です。なぜ土用の丑の日にうなぎを食べるようになったのか。

季節に関わらず土用の時期には、新しいことや旅行などは避けた方が良い、という言い伝えがあります。

他にも土用にはしてはいけないとされていることがいくつかありそれをしても良いよという日が「間日」です。

夏と土用のつながり

梅干しを作る際、まず梅と塩を混ぜて梅から水分を出しますが、梅雨明け後、土用に入ってから三日三晩、天日干しすることを「土用干し」といいます。

この時期の紫外線は1年の中でも特に強いので、殺菌効果により保存性が高まります。 田んぼの水を抜いて、ヒビが入るまで乾かすことも「土用干し」といいます。これにより、土中の有害ガスを抜いて酸素を補給したり、土を固くして刈り取りやすくするなどの効果が期待できます。

この時期は梅雨が明けて、晴れる日が多い季節と言うことですね。

土用がつく行事や言葉

土用三郎
夏の土用入りから3日間。この日が晴れれば豊作、雨ならば凶作といわれています。土用三郎は、彼岸太郎、八専次郎、寒四郎と共に、農家の四厄日の一つとされています。

土用凪
夏の土用の頃の、風がなく海が静かで蒸し暑い状態。

土用間
夏の土用に吹く、涼しい北風。

土用波
夏の土用のころに海岸に打ち寄せつ大波。台風の影響を受けてうねりのあるもの。

土用隠れ
夏の土用の水温が高い期間、魚が深場に移動し、釣れなくなること。

土用灸
 夏の土用に据える灸。夏バテや病気の回復に効果があるとされます。汗をダラダラかいていて冷える人は、是非お試し下さい。その際は、腰や背中、お腹にお灸を据えましょう。

夏の土用に食べると良い物

食事を気をつけることが、土用期間に運気を上げる過ごし方とも言えます。
夏土用は、丑の日に「う」のつく食べ物や黒い食べ物を食べるといいとされています。
昔の人も、精の付くものや消化にいいものを食べる風習があったようです。
夏の疲労回復にピッタリ!のうなぎもその一つですね。土用と丑の日にうなぎの訳

夏の土用食べ物

「う」のつく食べ物は、お馴染みのうなぎを筆頭に、うどん、梅干し、瓜、牛(肉)など
瓜にはきゅうり、すいかも含まれますね。

黒い食べ物は、シジミ、黒豆、昆布など

土用シジミ、土用卵をご存じですか。土用シジミの意味や由来とは?精をつける食べ物なんですね。

牛肉の梅肉ソテーはさっぱりと食べられる、シンプル料理です。

夏の疲れが出て秋バテになる前に、おいしくて栄養のあるものを食べて体の中から元気になりましょう。

夏の土用の丑の日に食べると良い物

季節の変わり目は体調を崩しやすいので、無理をせずゆっくり過ごすようにしましょうという教訓が込められています。

そして、土用の18間のうちの丑の日くらいは、しっかりとうなぎを食べてはないでしょうか。

2026年7月20日から始まる「夏の土用」は例年とは異なる深刻な傾向が・・・

現在、案外多くの人が訴えている症状があります。

「朝、起き上がれない」「何に対しても意欲が湧かない」「頭に霧がかかったようで判断ができない」といったもの。しかしながらそれは、単なる夏バテではありません。これが、「半うつ」の状態です。

土用は五行でいう「土」の季節。脾胃が司る時期に、湿熱がこもりやすい夏の気候が重なることで、消化吸収力だけでなく「気」の巡りそのものが停滞しやすくなります。

なぜ、2026年の夏の土用にこれほどまで自律神経が乱れ、心が折れやすくなるのか。今回は、東洋医学の専門的な視点から、そのメカニズムと対策を紐解きましょう。

「半うつ(はんうつ)」とは

完全なうつ病とまではいかないが、朝から重い倦怠感、集中力の低下、感情の起伏が激しくなりやすい、夜は眠れても朝は起きられない等々の状態を半うつと称していきます。

半うつ症状が、土用の期間に急に表面化するケース

東洋医学での半うつのメカニズム

「脾」の弱りが「意」を濁らせることから始まります。

東洋医学では、五臓の「脾(胃腸)」は単なる消化器系ではありません。精神活動においては「意(い)」はつまり「思考・集中・志」を司るとされています。

2026年の夏の非常に強いのが特徴といえるのは、湿気と熱が混ざり合った「湿熱(しつねつ)」この湿熱が大きく影響してきます。

湿気が体に溜まると、脾の働きを停滞させます。脾が弱ると、食べ物を消化吸収できなくなります。すると、精神を支えるエネルギーである「気」が作られなくなり、結果として「意」が濁っていくのです。

これが、皆さんが感じている「半うつ」の第一の正体、すなわち「湿鬱(しつうつ)」です。

*   体の湿気:体が重い、むくむ、軟便、食欲不振

*   心の湿気:思考がまとまらない、不安感が消えない、過去の嫌なことを反芻する

このように、体と心の湿気は連動しています。

ここで、半うつと脾虚の関係をさらに見ていきます。

先に述べたように、東洋医学では脾は「気血を生む」だけでなく、「思い」を司る臓でもあります。過度な心配や考え込みが続くと脾が傷つき、間接的に気虚・気滞を生み出しやすくなります。

 自律神経を直撃する「湿熱」の罠

本来、夏は「心(しん)」が活発になる季節です。しかし、湿気が加わることで、自律神経のコントロールに関係する「肝(かん)」の気や血もスムーズに流れなくなります。

特に今年は、冷房による冷え(寒)と外気(熱)の差が激しく、血管の収縮・拡張が追いついていません。これにより交感神経が過緊張の状態から一気に折れてしまい、副交感神経とのバランスを喪失した燃え尽き型とも言える「半うつ」を招きます。

現代の「半うつ」の多くは、この脾の失調が基盤にあり、そこに自律神経の乱れが重なっている状態。

自律神経は、肝の気の巡りと心の精神活動を支えバランスを整える役割を担っているといえます。ですが、脾が虚する(きょする=働きが低下する)と肝の血が不足し、肝気が上逆しやすくなります。つまり、イライラしたり、頭に血が上って、足が冷たくなるような症状を起こします。

結果として、交感神経が過剰に働きっぱなしになり、休息モードに入れない「半うつ」状態が慢性化してしまうのです。もしかしたら、あなたのその症状は、自律神経が失調している証拠なのです。

土用は隠れ脾虚が姿を現わしてくる

そもそも夏の土用は、この脾虚が顕在化しやすい時期なわけです。かつ、湿っけが邪となり、脾をさらに弱らせていきます。そして、湿熱が身体内部の上にこもることで、頭重感やイライラ、軽いうつ症状が強まっていくのです。

季節が移ろいで半うつ(軽いうつ)がやわらいでいったとします。しかし、ホッと一息したのも束の間。実際には脾虚は潜在化しているだけなので、いつ暴れだそうかと臨戦態勢に戻ります。

湿熱が長引くと

湿熱は、身体の中にたまった「重くてベタつく熱」のようなものです。これが長く居座ると取れにくくなり、頭の重さ、気分の悪さ、イライラ、不眠、判断力の低下などを起こします。東洋医学的には、湿熱が上にこもると、まるで脳に溜まるように精神状態まで乱しやすくなると考えます。

湿熱は、ただの熱ではありません。重く、粘り、抜けにくい。だからこそ厄介です。下で処理しきれなかった湿熱は、時間がたつほど居座り、やがて脳に溜まるような状態をつくります。すると頭は重く、思考は濁り、感情は不安定になり、不眠や焦燥、怒りっぽさまで出てきます。

回復せずに長引き、酷くなれば言わずもがな、意欲がなくなり、生活することが億劫になる・・・

土用期間中に実践すべき「半うつ」脱却法

では、どんな手を使えば良いのでしょうか。

湿がこの時期、無理に「ポジティブになろう」とするのは逆効果です。急がば回れで、これ以上「湿」をためないことから始めることが効率よく、尚且つ再燃を防げます。

これらは、今年の土用で特に注意すべきポイントです。3つに分けて確認していきましょう。

a.脾虚が基盤にある人

冷たい飲食物や生もの、脂っこいものを避ける。食べないようにする。

食べない・・・これだけでも症状の進行を抑えやすくなります。

b.湿がある(溜っている)場合

軽い運動で気血を巡らせるより、まずは脾を補う食養生(うるち米、かぼちゃ、じゃがいもなど)を優先しましょう。a.同様に脾の状態を良い方に変化させ、湿を溜めないようにするのが先決です。

c.既に半うつ傾向が強い人

まず、a.とb.を実践します。そして、土用の期間中は「思い」を溜め込まないようにしてくださいね。その食習慣にプラスして出来そうであれば、軽い書き出しや散歩を習慣化すると、肝気の疏泄の改善をバックアップしやすくなります。

半うつについては、また別記事に書きますね。

d.既に湿熱の状態が進んでしまっている

この場合は、専門的な判別が必要になります。進んでしまった湿熱の状態は、簡単にまとめると以下のようになります。参考まで。

湿熱が「脳に溜まる」

東洋医学では厳密には「湿熱が脳に溜まる」と解剖学的に言うわけではありません。ただ、一般の方に説明する時には、あえてわかりやすく

湿熱は溜まるととりにくく、脳に溜まるような状態になる

と表現すると伝わりやすいことがあります。

もちろんこれは比喩ですが、実感としては非常に近いものがあります。

  • 頭が重い
  • 思考が濁る
  • 感情が不安定になる
  • 眠れない
  • 判断力が落ちる

このような時は、まるで濁った熱を帯びたものが頭の中にこもっているような状態です。

東洋医学的には、

  • 湿熱が上擾している
  • 痰湿や痰熱が清竅をふさいでいる
  • 心神が擾乱されている

つまり、

「湿熱をさばかないまま長びかせると取れにくくなって、脳に溜まるような頭の重さや精神不安定を起こす」

といった表現になります。

湿熱は水のように流れにくく、熱のように炎上もせず、ただじわじわと脳内にこびりつくため、通常の気滞や血瘀とは異なる、取りにくい精神異常を生み出します。

そう考えていくと、早めに手を打たなければならないのは、おわかり頂けるはずです。

2026年土用の過ごし方別バージョン 脳を休める「空白」の重要性

現代人は「何かをしていないと不安」という強迫観念に駆られがちのようです。。

ですが、この土用期間だけは、脳のメモリを解放してください。

半うつ状態にある時、脳は「情報」に浸かっています。まるで、湿熱に侵されているかのように、常に脳が動き、熱を発します。

半うつでなくても、現代人の日々の情報量は、非常に多いのです。

そして、SNSの流し見などがドパミンを分泌させてかえって疲労が襲ってくるのです[1][2]。

[1] https://www.parasapo.tokyo/topics/106312
[2] https://diamond.jp/educate/articles/reiwa_daigakujukenn/400680/

スマートフォンの電源を切り、何も考えずにぼーっとする時間を持つこと。それが、東洋医学でいう「無為(むい)」の養生であり、脾を休ませて「意」を回復させる方法となります。

立秋(8月7日)を健やかに迎えるために。この土用は、頑張ることではなく、自分の中に溜まった「情報」を追い出すことに専念してください。

体調が優れない、あるいは心がどうしても重いという方は、一人で抱え込まずに専門の鍼灸師にご相談ください。半うつで気持ちが落ち込んでいるときこそ、身体に直接働きかけ、気の流れを整えることで、心の霧は驚くほど早く晴れるものです。

土用は「未病」を整える絶好の機会でもあります。半うつが本格的なうつへ移行する前に、脾胃と自律神経のつながりを意識した養生を始めることが、今年のポイントと思います。

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